ST-OPV(光透過型有機薄膜太陽電池)は、「発電」と「遮熱」を同時に実現するフィルム型次世代太陽電池です。
薄くて軽いフィルム状だからこそ、ビルの窓や車のガラスなど、あらゆる場所に取り入れることができます。都市の景観をそのままに、街全体がエネルギーを持続的に供給できる未来へ。地球にやさしく、暮らしをより快適にする新しいエネルギーのかたちを、私たちは提案します。
ST-OPVは、導電性高分子の発見と精密有機合成技術という二つの基盤技術を礎に発展してきました。軽量で透過性が高く、柔軟性にも優れたフィルム型太陽電池として、社会への大規模実装への道を着実に歩んでいます。
光を通しながら発電し、赤外線の吸収・反射によって遮熱も実現する。こうした特長は、次世代太陽電池の中でもST-OPVならではのものです。
性能向上が着実に進む中、建築や窓面に自然に溶け込むエネルギーソリューションとして、社会への展開が始まっています。
ST-OPVは、有機半導体材料を用いた多層薄膜構造のフィルム型次世代太陽電池です。光を吸収して電気に変える層が、極めて薄いフィルム構造の中に構成されています。
「軽い」「曲がる/丸められる」「光を通す」、従来のシリコン太陽電池にはなかったこの特性が、既存の建物の窓や荷重制限のある場所への設置を可能にしました。
ST-OPVは、従来の太陽光発電では活用が難しかった場所に、新たなエネルギー創出の可能性をもたらします。私たちは、既存技術を補完しながら、建築や構造物と一体化したST-OPVを設置することで、太陽光発電のエコシステムをより豊かにし、エネルギーの未来を実現していきます。
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OPH OPV (次世代太陽電池) |
シリコン太陽電池 (従来型太陽電池) |
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プロセス温度 |
低温(120℃未満)✓ |
高温(約700℃)✕ |
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排出量 |
極めて低い ✓ |
高い ✕ |
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基板 |
PETベース ✓ |
ガラスベース ✕ |
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柔軟性 |
30,000回サイクル (1)✓ |
硬く脆い ✕ |
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透過率 |
あり ✓ |
なし ✕ |
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デザイン性 |
多色対応 ✓ |
濃紺色 ✕ |
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重量(kg/㎡) |
超軽量(0.5kg未満)✓ |
重量あり(約20kg)✕ |
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サプライチェーン |
多様化(炭素/ポリマー系)✓ |
集中型(結晶シリコン)✕ |
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輸送効率(20ftコンテナあたり)(2) |
2.5MW ✓ |
0.13MW ✕ |
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発電効率(W/㎡)(3) |
150W(急速に向上中)⏳ |
最大230W ✓ |
(1)直径5 cmロールでの曲げ試験
(2)印刷型[50 W / 0.5 kg]/㎡ vs. シリコン型[シリコンPV / 20.0 kg]
(3)スケールアップしたデバイスサイズで測定した変換効率(PCE)(ref: Basu et al., Joule 8, 970-978, 2024)
OPVは、有機半導体技術の発展を支えた二つのノーベル賞受賞技術を源流としています。日本人科学者による、導電性高分子の発見が「有機材料は電気を流すことができる」ことを示し、また、クロスカップリング反応の発明が、導電性高分子を含む、優れた機能を持つ分子を自在に設計する道を拓きました。
これら日本発の基礎科学の蓄積が、OPVという全く新しい発電技術を可能にしました。
| 導電性高分子の発見
2000年ノーベル化学賞 白川英樹 博士
有機材料が電気を伝導することを示し、有機材料を電子材料として利用するという“有機半導体材料”の概念を確立しました。
| クロスカップリング技術の開発
2010年ノーベル化学賞 鈴木章 博士
π共役分子骨格の精密合成を可能にし、“有機半導体材料設計”の基盤技術を確立しました。
- 導電性高分子から有機半導体へ -
クロスカップリング技術が拓いたOPV材料進化
ポリアセチレン
【1970s -】
- 導電性高分子の発見
- ドーピングによる金属的導電性
ポリパラフェニレン
ビニレン誘導体
【1980s – 90s 】
- 半導体性/発光特性
- 有機EL発光材料として活用
ポリチオフェン誘導体
【1990s – 2000s前半】
- 有機溶媒可溶性
- OPV標準材料
ドナー-アクセプター型
π共役材料
【2000s後半 – 現在 】
- バンドギャップ制御
- HOMO/LUMO精密設計
クロスカップリング技術の開発により
π共役材料開発が発展
ST-OPVは、建築物や構造物に自然に組み込める次世代の太陽電池です。
軽量で高い透過性と安全性を備え、フィルムならではの柔軟さと優れた遮熱性も併せ持っています。従来の太陽電池では対応できなかった場所にも導入できる、発電の新しい選択肢です。
有機材料による安全性
Organic & Safety
無害な有機材料で構成されたST-OPVは、環境負荷の小さい次世代太陽電池です。建築物や構造物、温室などへの安全な導入が可能で、人と環境にやさしいエネルギー創出を実現します。
高い透明性と優れたデザイン性
High Transparency & Design-Friendly
高い透明性とデザイン性を両立し、景観が重視される窓やファサードにも自然に調和します。建物の意匠を損なうことなく、自由度の高い発電を実現します。
超軽量・フレキシブルな施工性
Lightweight & Flexible
フィルムならではの軽さと柔軟性により、曲面を含む多様な形状への設置に対応できます。従来のパネルでは制約が大きかった場所にも導入しやすく、発電できる場所の可能性を大きく広げます。
遮熱効果による省エネ性能
Heat-Shielding
赤外線を吸収・反射する機能により、窓や屋根からの日射熱の侵入を抑えます。発電しながら空調負荷も軽減できるため、建物全体のエネルギー消費削減に貢献します。
| 「創エネ×省エネ」の相乗効果
発電しながら遮熱も担う。この二つの機能が組み合わさることで、建物全体のエネルギー効率は大きく向上します。創エネと省エネの相乗効果が施設運用のパフォーマンスを引き上げ、環境負荷の低減にもつながります。
| 災害に強い分散型インフラへ
ビルや住宅、農地など、地域全体に分散型電源を広げることで、エネルギーの自律性を高めます。災害などによる停電時にも電力を確保し、復旧までの時間を支えるインフラとして機能します。
| 次世代の脱炭素ソリューション
建築物と一体化した再生可能エネルギーの導入により、脱炭素化を推進するとともに、企業としての責任ある経営を支えます。長期的なエネルギーの安定確保にもつながり、持続可能な社会の実現へと歩みを進めます。
| 景観と調和するエネルギーインフラの構築
都市の景観や建築デザインはそのままに、既存の資産が「発電インフラ」へと生まれ変わります。意匠性とエネルギー創出を両立し、都市景観の価値を未来へと受け継ぎます。
ST-OPVは、太陽光発電の「場所」と「あり方」を広げます。建物のあらゆる面をエネルギー源へと変えることで、都市の環境性能を高め、持続可能な未来へとつなげていきます。
自由な設置展開
窓面や壁面、耐荷重の制限がある構造物など、従来のパネルでは設置が困難だった場所での発電も可能に。建物のあらゆる表面を、エネルギーを生み出す資産へと進化させます。
エネルギーコストの最適化
発電と遮熱を同時に実現。
日射熱を抑えながら電力を生み出し、建物全体のエネルギー消費を低減します。こうした効果の積み重ねが、長期的な運用コストの削減へとつながっていきます。
環境への取り組みが、企業の価値に
建物の外装を「脱炭素資産」へ。目に見える環境への取り組みは、持続可能な経営への姿勢を印象づけるだけでなく、ブランド価値を高め、ステークホルダーとの信頼関係を築く力になります。
快適な室内環境の実現
自然光を取り入れながら日射熱をコントロールし、室内の快適さを一年を通じて保ちます。空調負荷の軽減にもつながり、心地よい空間と省エネを自然に両立します。
美しい都市づくりとエネルギー創出
建築デザインや都市景観に溶け込みながら、再生可能エネルギーを生み出します。意匠性を損なうことなく発電機能を備え、美しい都市づくりとエネルギー創出を同時に実現します。
環境負荷を考えるアプローチ
フィルムならではの軽量さが輸送や施工時の環境負荷を軽減し、材料から施工プロセスまで、環境への影響を抑えたエネルギー導入を可能にします。
ST-OPVは、建築空間からモビリティまで、幅広い用途に展開できる太陽電池です。軽量かつ高い透明性を持つフィルム型デバイスであるため、商業施設や公共施設をはじめ、多様な空間に発電機能をもたらします。
商業・公共施設
商業施設やオフィス、物流拠点、工場など、多様な施設でのエネルギー供給を実現します。窓ガラスやファサードへの導入により、大規模な改修を必要とせず電力コストを削減しながら、ESG経営を目に見える形で推進します。
建築・建材
ロールカーテンや窓面、外装材に採用することで、建築物の表面に「発電」という新たな機能をもたらします。高い透明性と柔軟性により、設計者の意匠やデザイン意図を損なうことなく、再生可能エネルギーの創出を可能にします。
モビリティ
車両の重量制限や複雑な曲面、デザイン上の制約から、従来のパネルでは設置が難しかったモビリティへの発電導入を可能にします。軽量で柔軟なフィルム型だからこそ、次世代モビリティや車両デザインにも自然に取り入れられます。
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